なぜ今、日本のトレカが海外で売れるのか|越境ECのデータで見るミステリーパックの需要

「日本のトレカは海外でも売れる」という話は、多くの事業者の方が耳にしていると思います。では実際に、どのくらいの需要があり、なぜ今なのでしょうか。
この記事では、越境ECの公開データをもとに、日本のトレーディングカードの海外需要とミステリーパック(海外向けオンラインオリパ)の可能性を整理します。感覚ではなく、数字で判断したい方に向けた内容です。
この記事でわかること
- 越境ECにおけるトレカ流通の伸び
- 世界のトレカ市場の規模と予測
- 海外のコレクターが重視していること
- 海外向けオリパが「もう一つの販路」になる理由
越境ECでトレカの流通額が伸びている
越境EC支援サービスを提供するBuyee Connectの発表によると、トレーディングカードの海外流通総額は、2026年1〜3月期に前四半期比で35.8%増加しました。同社のトレカ専門ECサイトの導入件数も、前年比3.1倍に伸びています。
購入されているのは、コレクション用の希少カードから遊戯用のカードまで幅広く、特に人気IPのカードが主力です。希少性の高いカードや、初期に販売された分の購入が急増しているとされています。
出典:ネットショップ担当者フォーラム「越境EC支援のバイイーコネクト、トレカの流通額…」(2026年4月)
世界のトレカ市場は成長が続く
同じ発表では、世界のトレーディングカード市場は2025年に約78億ドル、2030年までに約118億ドルへ成長すると予測されています。国内市場も2024年に3,000億円規模に拡大し、玩具市場全体の27.5%を占めるまでになりました。
| 指標 | 数字 |
|---|---|
| トレカの海外流通総額(2026年1〜3月期) | 前四半期比 35.8%増 |
| トレカ専門ECサイトの導入件数 | 前年比 3.1倍 |
| 世界のトレカ市場(2025年) | 約78億ドル |
| 世界のトレカ市場(2030年予測) | 約118億ドル |
| 国内のトレカ市場(2024年) | 約3,000億円(玩具市場の27.5%) |
国内市場が大きく育った一方で、世界市場はさらに大きく、まだ伸びている。これが、海外向けの販路を検討する最大の理由です。
海外のコレクターが重視していること
同じ調査では、海外の購入者にとって最も重要なのは「信頼性の高さ」で、67.3%が挙げています。偽物や状態のトラブルを避けるために、信頼できる専門店から買いたいという意識が強いことがわかります。
ミステリーパックの販売サイトに置き換えると、次のような点が信頼につながります。
- パックごとの収録カードプールとレアリティ別の公開確率
- 在庫と連動した抽選と、残数の正確な表示
- 追跡付きの国際配送と、配送状況の可視化
- 運営者情報、利用規約、返金ポリシーの明記
- 獲得カードのフィードやランキングなど、実際に購入・獲得が行われていることが見える仕組み
日本のトレカを海外に売る3つの方法
海外のコレクターに日本のカードを届ける方法は、大きく3つあります。それぞれに向き不向きがあります。
| 方法 | 特徴 | 向いている事業者 |
|---|---|---|
| 海外のマーケットプレイスに出品 | 集客力はあるが、1枚ずつの出品と価格競争になりやすく、手数料も継続する | まず反応を見たい |
| 越境EC代行サービスを利用 | 国内向けの販売をそのまま海外に広げられる。ランダム型の「開封体験」は提供しにくい | 既存の国内ECを海外にも広げたい |
| 自社のミステリーパック販売サイト | 自社ブランドで「開封体験」を提供できる。USD決済・国際配送・英語UIの準備が必要 | 海外向けの販路を本格的に育てたい |
ミステリーパックの強みは、単品販売では生まれない「引く楽しさ」と「まとめ買い」の動機を、海外のコレクターに提供できることです。仕組みの違いは「ミステリーパックとは?」で解説しています。
海外向けオリパが「もう一つの販路」になる理由
国内市場の環境変化に備えられる
国内のオンラインオリパ市場では、消費者保護の観点から透明性の向上を求める動きが進んでいます。販路を国内だけに限らず、海外のコレクターにも届けられる体制を持つことは、事業のリスク分散になります。
同じ在庫で、新しいお客様に届く
海外のコレクターは、日本国内で流通しているカードそのものを求めています。新たに商材を仕入れなくても、既存の在庫を海外向けのミステリーパックとして企画し直すことで、新しいお客様に届けられます。
開封動画との相性がよい
海外のトレカコミュニティでは、YouTubeやTikTokの開封動画が購入のきっかけになることが多く、ミステリーパックの「開ける体験」はそのままコンテンツになります。広告費をかけずに認知が広がる可能性があります。
注意したい点
需要があるからといって、準備なしに始められるわけではありません。国際配送の送料と関税、PayPalなどの海外決済、英語での商品説明とサポート、販売先の国の法令など、国内向けにはない準備が必要です。全体の流れは「海外向けオリパの始め方」に、配送・決済の実務は「海外発送・PayPal決済・関税の実務」にまとめています。
本記事の数字は、各社の公開資料にもとづくものです。市場の状況は変化しますので、事業計画を立てる際は最新の情報をご確認ください。
まとめ
越境ECにおけるトレカの流通は四半期ベースで大きく伸び、世界のトレカ市場も成長が続くと予測されています。海外のコレクターは「信頼できるところから買いたい」と考えており、公開確率や配送の可視化など、透明性のある運営がそのまま強みになります。
CORNERZでは、透明性を重視した設計の海外向けオンラインオリパ(ミステリーパック)制作を行っています。「自社の在庫で海外に売れるのか」という段階のご相談も、お気軽にどうぞ。仕組みの基本は「ミステリーパックとは?」をご覧ください。